2024/12/01解決実績
夫を代理し、妻に連れ去れた子供の取戻しに成功
妻に子供（年少以下の子供2人）を連れ去られた男性の代理人として、監護者指定・子の引渡しを求める審判・仮処分申立て事件を担当しました。
離婚に際して、男性側が親権を獲得するのは難しいことは広く知られていると思います。離婚前の別居においても同様であり、男性が監護者として指定される事例は極めて少なく、特に、子供が小さい場合は、監護者指定を受けることは困難です。とりわけ、一旦、連れ去られた子供を取り戻すということは、子供の居所を更にもう一度移すことを意味しますので、より難易度が高いと言えます。
当事務所も、本件が大変難しい事件であることを認識の上、受任したわけですが、審判において、これまでの子供の監護環境、父親側（父親の監護補助者たる祖父母を含む）のこれまでの監護態勢、これからの監護態勢を丁寧に、主張・立証しました（提出した主張書面は9通にも及びます）。その結果、家庭裁判所調査官の報告書において、父親を監護者指定すべきとの意見を獲得することができました。（第1審の審判はこの報告書に沿ってなされるのが通例であり、この時点で事実上の勝訴）
後は、審判を待つのみという状況のところで、予想外にも、当事者同士が和解をして、妻が子供を連れて夫のところに戻ることに合意しました。そのため、審判の結果を待たずに申立てを取り下げることになりましたが、妻がこのような選択をした要因の一つとして、上記の家裁調査官の報告書があったのかなと密かに想像しています。
この家族が、幸せなクリスマス・年末年始を過ごすこと、今後末永く仲良く暮らしていき、今回の二人の決断が正しかったと思えるようになる人生を過ごしていくことを祈ります。